サイケモンの日記

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【第3章】An Introduction to Molecular Evolution and Phylogenetics -By Lindell Bromham- 文法と内容

分子生物学の教科書(Oxford出版 An Introduction to Molecular Evolution and Phylogenetics -By Lindell Bromham-)の第3章Mutationの章の内容のまとめです。

全体の流れ:点突然変異→SNPs一塩基多型:点突然変異によって生じる多型)→突然変異率

■まず、この章の1ページ目の文法について少し詳しく


・Be to … ①予定、運命 ②義務、命令 ③可能 ④可能
 be to do(be+to不定詞)の意味・用法まとめ | 英語イメージリンク (english-speaking.jp)
・If were to … 実現の可能性が低い、少ないこと
・受動態となるのは他動詞
・非制限用法… ,関係代名詞 → 先行詞をそのまま説明→「先行詞というもの」の説明。
・制限用法… , なし → 先行詞を制限するもの → 先行詞の中でも関係代名詞以降の性質を持ったものについての話。
・冠詞がついている名刺
・Earth, the earth
・何も冠詞や複数形がついていない時は概念。
・「概念」を訳すときは、訳すときに「+というもの」を入れると分かりやすい。
・:(コロン)は. (ピリオド)よりのもの。;(セミコロン)は,(カンマ)よりの意味を持つ。コロンの後ろは文章。前の文章を補足的に説明する。大文字で書き始めることが多い。
・imply…をほのめかす、暗に意味する、含蓄する(主語が意味を含んでいる)
・implication
・The apples that I have → 持っているアップル全部について話している。
・Apples that I have → 持っているアップルの内の何個かの話をしている。
・in … ~における

■内容


―序文(翻訳)―
もし生物が仮に、必要とされる時や場所に有用な変異のみを作り出すことによって、変化している環境の挑戦へ応じる運命を持っていたとしたら、理想的な環境だっただろう。しかし自然はその創造物にそのような天為の能力を与えるほど親切ではなかった。

ーこの章についてまとめると(翻訳)ー
突然変異はコピーされたときに受け継がれるゲノムでの遺伝しうる変化である。
突然変異は進化に不可欠であり、これが無ければすべてのゲノムは均一である。
突然変異は十分に一般的であるため、ほとんどの場合、各個人のゲノムには固有のDNA配列があると予想できる。しかし、突然変異は遺伝するため、近い親族のゲノムは個々のゲノムに似ていると予想できる。DNA配列を比べることによって、個体を識別し、家族のグループを同定し、そして世代にわたる形質の遺伝性の研究をすることが出来る。ある個体が持つ突然変異を明らかにする新しく早い方法の発達は、研究やより広い社会双方への広範囲な意義(影響)を持つ。
◆ここの解説
→ここでのimplicationは訳しにくいけれど、valueという程+な価値に限定しない影響。
→①revealing the mutations that an individual carries
②revealing mutations that an individual carries
①と②の違い
①the mutations はthat an individual carries の全体
②mutationsはthat an individual carries のうちの全部ではないかもだけどいくつか
鍵となる概念
・突然変異は永続的な、その子孫へコピーされるだろうゲノムへの変化である。
・ゲノムにおけるDNA配列の違いは個体の識別や、遺伝的変異(heritable variation)を同定するために使われる。

 

―突然変異―(62ページ以降)
◆文法、単語
・heal any wound
・get into awful fights
・without risking lasting damage
・attributes of the X-Men
・incredible powers
・compromise

 

〇突然変異とは
殆どの突然変異は、気づくような影響を与えない。ほとんどの突然変異は無意味化悪影響なものが多い。非常に非常にまれに有益なものが発生する。(逆に言うと、有益な変異は過去から積み重ねられている。という言い方をほかの本ではしていたりする)
・この本における突然変異の定義…永久的な、遺伝物質への遺伝されうる変化

 

〇点突然変異
突然変異の中でも頻度が高い変異。・ATGCが他の塩基へ変化、・挿入や・欠失。
DNA損傷によって引き起こされる点突然変異について注目して話す。
要因→物理化学的な要因。放射線や化学物質など。DNAの損傷自体はいつでも起こっている。DNAの損傷は、DNAを作ることと維持することに必要な遺伝物質へも起こり得る。
殆どの損傷は、DNA修復経路によって修復される。たまに、修復されないままになってしあうこともあったり、間違って修復すると、残ってしまうこともある。これらが、germlineで起こった場合は次世代へ変異が継承される。

突然変異元…チミンダイマーが紫外線のダメージによってできてしまう。
チミンダイマーは2つの理由によって細胞分裂を破滅へ
①アデニンと水素結合をしていない。
②DNAらせん状のポリメラーゼの作用を停止させてしまう→複製できない チミンダイマーを検出し、修復するという機能は、、複製が出来ないために次世代に伝わりえないため選択圧が掛かっている。

 

4つのチミンダイマーの修復経路
①光反応活性化経路…チミンの間の結合を酵素の働きによって切り離す→チミンに戻る→アデニン結合→修復成功
②除去修復経路…損傷を受けたDNAを取り除き、ポリメラーゼでDNAを作り、リガーゼで末端を繋ぐことで修復。誤った塩基がつけられてしまう可能性があり、その際は突然変異になる。
チミンダイマーのまま複製に入ってしまうと…
③組み換え修復→誤った塩基になってしまう可能性もある。
④SOS反応…多くの突然変異を引き起こす
チミンダイマーが残ってしまうと、細胞は死滅する。

 

DNA螺旋における変異
・5ブラもウラシル(5BU)
・臭化エチジウム→DNA螺旋の物理的な変化→フレームシフト
通常は様々な要因で発生する変位の修正は起こる

 

一塩基多型SNPs
一塩基置換によって引き起こされる多様性
人間30億
1330億の塩基数→新しい突然変異が各世代において発生
個体の識別にSNPsを用いることが出来る。

 

個体間の遺伝子配列の違い…遺伝子型genotype

To genotype an individual … その個体に特異的な遺伝子型を特定するという動詞にもなる。

 

集団内の特定の位置に多型を与える。集団内で1%以下発生する多型。
標本抽出が少ない場合は、この閾値は変化する。10のサンプルの内1の突然変異について。人口の10%に存在するバリエーションなのか、その個体に特定のものなのか分からない。

 

変異の位置を特定する場合と、塩基を特定する場合の2つある。

 

ハイスループットシークエンシング。シークエンシングで起こったエラー。
遺伝子型を調べること→危機によるエラーなのか信用限界について考える必要がある。

 

SNPs
HperⅡ…ASPS:睡眠相前進症候群 この領域のSNPsが影響する可能性が
HperⅡの上流の調節領域において 朝方14% 夜型3% 中間6% がSNPsを持っているが、直接的な要因であるとは思われない。

 

人は1000に1つのSNPsがあると期待できる。

 

国際的なSNPsのコンソーシアムがある。

 

突然変異率の推定
突然変異が進化の中心的な存在
100ほどの突然変異が人間には起こるがそれを推定するための方法。
世代を超えた追跡をすることで明らかにする。

 

古典的なアプローチ①黄色ショウジョウバエにおける実験。
目の色、羽の形等、形質の変換が見て取れる。目に見える変化や時間が必要。
古典的なアプローチ②大腸菌の培養
突然変異率をコロニーの大きさや数によって突然変異を間接的に推定。
大腸菌にとって代謝が困難なものを与え、それを代謝できるようになった固体やコロニーについて観察することが出来る)
(特定の物質が突然変異元であることを特定することが出来るため用いる)

 

突然変異率を推定する方法 

1000万塩基に1つほどの変異
大量のゲノム配列を高速で処理できる→ハイスループットシーケンシング
親と子の配列を比較することで、新しく発生した変異について調べることが出来る。
1000人ゲノムでは、父母子の配列を比較することも行っている。

 

良い変異、悪い変異、影響しないもの
・有益な部分は物理的な領域として少ない。大部分は生物の適応性にあまり影響しないように見える。
・遺伝子は高度に組織化している機構なので、その機構に見合う「良い」突然変異は確立として小さい。
突然変異には犠牲が多い。生物の突然変異率。
突然変異率とは1つの結果である。
突然変異の低下→時間とエネルギーに費用が掛かる。
より正確な修復や複製→より多い材料やエネルギーや時間が必要になる。

タツムリと捕食者の関係
殻は捕食者から守るためにある。柔らかい殻より、硬い殻の方が有利?
→より硬い殻になる方向へ進むはずだけど…実際は違う。

 

Mutation rates are a compromise. (突然変異率は妥協である。)72ページの題名


→修復をするにもエネルギー/コストが発生するため、複製のエネルギーと修復との歩み寄りの結果が突然変異率として現れる。

熱い殻に寄生する寄生動物→殻を厚くしたからと言って生き残る確率が高まる訳ではない。

ポリメラーゼへの変異
正確さより複製速度を高めるような変化が起こる可能性がある。
ミューテイター:複製速度が校正速度を上回る
アンチミューテイター:複製速度が校正速度を下回る
変異率が高ければ高い程有害な突然変異が生まれる確率が高い。ただし、複製速度が高い状態が求められるような環境もある。

抗処理のシーケンサーの出現により、突然変異率の研究が進み、進化と突然変異率の関係に関する研究も進むだろう。

■be prone to do…~しがちである


Is mutation randam?


幾つかの突然変異は
ゲノムは現在のゲノムからしか変化しない。
幾つかのゲノムの位置は、他のゲノムの位置より変異を受けやすい。
反復配列がどのようにコピー数を増加させがちなのかを見ていく。
ピリミジン(T/C)間、プリン(A/G)間はトランジッション変異といい、起きやすい。
ピリミジンとプリン間の変異:トランスバージョンは起きにくい。
突然変異がランダムであると考えるのは、適合性に対してランダム。
突然変異は自己である。何か目的のために突然変異が起こったのではない。

有益な突然変異が適応に貢献し、有害な突然変異は子孫を減らす傾向にあるとすると、良い突然変異のみを生む大きな淘汰圧があるのか。突然変異は適応度(fitness)に対してランダムである。

Points to remember

突然変異
ゲノムには何億もの塩基の配列があるため、とても低い変異率であっても、個々の個体には新しい突然変異がゲノムの中にある。
点突然変異は

突然変異率の推定
突然変異はまれである→たくさんの個体を検査する、寿命の短い生物を用いて研究する、親族の全ゲノム外列を比較する。選択によって影響されていない

Genotype
名刺:ゲノム中の集団内の他のメンバーと特定できる遺伝子変異のセット(遺伝子型)
動詞:個体間のゲノムの際を調べる(遺伝型を調べる)

dHPLCやCEL1CHはSNPsの検出に用いられる。

ハプロタイプ…アレルの組合せ
ハップマップ…幾つかのハプロタイプは特定の集団に見られる 組み換えホットスポット→組み換えがよく起こるブロックを明らかにした。組み換えが起こりやすい位置を見つける。